音を流しますか?

Works

Trailer

餓狼伝説 City of the Wolves』CM &プレイガイド

  • Creative Lead 関口 黎
  • Produce 杉本 一就

【対談】『餓狼伝説 City of the Wolves』CM&プレイガイド 制作ストーリー

インタビュアー:前原
インタビュイー:杉本・関口

—— 今回の映像制作を振り返って、率直な感想をお聞かせください。

杉本

すごく楽しかったです! ただ、お話をいただいた時は正直不安もありました。
実は僕、このプロジェクトが「プロデューサー」としてのデビュー戦だったんですよ。それに『餓狼伝説』自体、これまであまり触れてこなかったタイトルだったので、「果たして自分に務まるのか?」というプレッシャーが最初にありましたね。

関口

うーん……。僕としては、SNKさんに頼っていただいた上で、「かなり自由」なものづくりの仕方をさせてもらえたな、という気持ちでしたね。
(パチパチパチ!)

関口

なんだよ!(笑)

杉本

いや、またしてもめちゃくちゃ良いコメントしてるなぁ、羨ましい! っていう称賛の拍手です。

関口

テメェ……(笑)。

—— ちなみに、杉本さんがこの大きなプロジェクトでプロデューサーデビューすることになった経緯は?

杉本

前原さん(インタビュアー)に「やってみない?」って声をかけられたんですよ!

関口

そうそう、SNKさんとはこれが初めてのお取引だったんです。ご提案を進める上で、「関口は企画に集中できるように」ということで、プロデューサーを別に立てようという話になり、杉本さんに白羽の矢が立ちました。

—— 結果的に、そのデビュー戦はいかがでしたか?

杉本

大成功です。不安はありましたけど、「自分なら絶対に出来る」という謎の自信もあったので、それをしっかり確かめることができて良かったです。

関口

本人は不安って言ってましたけど、横で見ていて驚きましたよ。あのすっごくタイトなスケジュールの中で「TVCM」のクオリティを成立させていて、本当に凄かったですね。

—— TVCMの映像について、こだわったポイントや見せたかったことを教えてください。

杉本

僕くらいの世代(1998年生まれ)や、もっと若い層にとっては、『餓狼伝説』というIP自体を「よく知らない」という人も結構いると思うんです。だからこそ、そういう人たちが見ても純粋に「面白そう!」「気持ちいい映像だな」と思ってもらえるものにしたかったんです。

もちろん、シビアなスケジュールの中で「出していい情報・ダメな情報」の探り合いはありましたが、SNKの皆様が「いいですね! やりましょう!」と大きな懐で受け止めてくださったのが本当にありがたかったです。

実は、あのCMに辿り着くまでにボツにした企画や編集映像が何パターンもあるんです。試行錯誤のプロセスは視聴者には見えませんが、過去作をめっちゃ遊び込んだファンの方にも納得してもらえるCMになったと思います。買った人には、ぜひ改めて見直してほしいですね。

関口

そういえば、元々はCM1本だけの納品予定だったのに、もう1つ勝手に作ったんだよね。

杉本

はい(笑)。「プレゼント」というか、ほとんど「押し付け」に近い感じで、2本目のCMを勝手に作って納品しました。

関口

何日も朝までずっとやってたなぁ……。

—— CMだけでなく「プレイガイド」の映像も制作されていますよね。

杉本

実は、最初はCMではなくプレイガイド(紹介映像)の方からご相談をいただいていたんです。

関口

そうなんです。僕らの実績的に「紹介映像」や「初出映像」といったものが目立つので、そちらでお声がけいただきました。その後、SNKさんから「プレイガイドの映像をカットダウンしてCMにできませんか?」とご相談いただいたのですが……。

杉本

「それじゃあ絶対に良いものにならないし、ファンも喜ばない!」と思って、別でCMの企画を考えたんですよね。

関口

うん。いやぁ、本当に楽しいよね。こういう仕事の仕方は。

—— その「プレイガイド」の映像へのこだわりも聞かせてください。

杉本

ありすぎて語りきれないですよ!(笑) とにかく『餓狼伝説』にまつわるゲームを全部プレイして、昔の攻略本やメディアもみんなで買い集めて、読み込んで、調べ尽くしました。熱狂的なファンがいる歴史ある作品なので、クリエイター側が「わかってないといけないこと」を資料ベースで完全に叩き込んでから、映像に落とし込んでいます。

関口

提供された素材に頼るだけじゃなく、過去作の映像も全部自分たちでプレイして撮影したもんね。 あとは「テリー・ボガードに紹介してもらう」という構成にはかなりこだわりました。前作『餓狼 MARK OF THE WOLVES』の主人公はロック(ロック・ハワード)なんですが、初代主人公であり、他メディアでも露出が多いテリーこそが、26年ぶりの新作で歴史を紐解く「生き字引」として適任だと思ったんです。26年ぶりですよ? エモーショナルじゃないですか。

杉本

本当にありがたい仕事ですよね。……あと2つだけ、こだわりを自慢してもいいですか?(笑)

1つ目は、キャラクター紹介のパートです。初期実装のキャラクター全員を紹介したいけれど、尺が長すぎると視聴者がダレてしまう。そのギリギリのテンポとバランスを取るために、ずっと調整し続けていました。

2つ目は、技術的な挑戦です。今回は僕らの“伝家の宝刀”である「とある撮影技術」が、スケジュールの都合などであまり使えなかったんです。でも、「僕らにお願いしてくれた価値」をSNKさんにもユーザーにも絶対に見せつけたかった。だから、あの手この手でアングルを考え抜いて、高性能PCを4台並べてガンガン処理を回して、模索の末に表現したのが……ラストのラッシュシーンなんです!

関口

なんか、掘ればまだまだこだわりが出てきそうだな。

杉本

果てしないですね(笑)。

関口

この辺にしとこうか(笑)。

—— お話を聞けば聞くほど、このプロジェクトへの「異常なまでの入れ込み方」を感じます。

杉本・関口

気合い、入ってましたね。

杉本

期待して任せてくれたSNKさんにも、26年間という長すぎる時間を待っていた古参ファンの皆さんにも、全力で応えたかったんです。

関口

正直な話をすると……当時、自分たちは色々な意味で、このゲームと全く関係ないところで追い詰められていた時期だったんです。(遠い目)

杉本

本当にね。チームとしてすごく辛い時期でした。

関口

今のように仕事がたくさんあったわけじゃなくて、「自信はあるのに仕事がない」という状況でした。そんな中で僕らを指名してくれたSNKさんに、感謝と全力で応えたかった。

もちろん、他のメーカーさんの仕事に対する熱量も変わらず全力です。でも、この時期の状況も相まって、クリエイターとしての「存在証明」を懸けたような入れ込み方をした仕事だったと思います。 だからこそ、他の格闘ゲームも含めて改めてめちゃくちゃ勉強しましたし、遊び倒しました。

杉本

僕も格闘ゲームを全然やってこなかった人間ですが、今回触れてみて「格闘ゲームってこんなに面白いんだ!」と本気で思いましたからね。

—— 最後に、この記事を読んでくれている方や、映像を見てくれた方へメッセージをお願いします。

関口

映像を見てくださっているのが、昔からの餓狼ファンなのか、格ゲーファンなのか、僕らには正確にはわかりません。でも、SNSでの反響などを見て、嬉しい声がたくさん届いていることは知っていますし、率直にとても嬉しいです。 このゲームはDLCもあるので、皆さんぜひたくさん買って、たくさん遊んでください!(笑) これからも長く愛されるタイトルであってほしいと強く思っています。なぜか、全然他人事とは思えないタイトルなんですよね。

杉本

いや、コメントが良すぎるでしょ。溢れちゃってるわ。言葉が。

関口

うわ、こいつウザ!(笑)

杉本

まぁ、僕からは一言です。「いいね!」を押してくれ! あわよくばSNKのファンの皆さんは、映像をもっと見ていただいて、「ΛυΛμε.にまた映像を作らせろ!」ってコメントしてください。

そして何より……このプレイガイドを見て『餓狼伝説』を始めたユーザーの中から、いつか大会で優勝する人が現れて、「あのプレイガイドを見て始めたんです」って優勝インタビューで言ってほしい!! 頼む!!!

一同

改めて、この素晴らしいプロジェクトに関われたことを幸せに思います!

『餓狼伝説 City of the Wolves』CM 闘え狼たちよ篇

餓狼伝説CotW|プレイガイドトレーラー